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新たに現れた二十体を超える屍を前にして、陸刀家のヒットマン全員が固まった。
それは高森夕矢も同事で、衝撃的だった皆月京次と小判ザメの一戦は、今でも鮮明に覚えている。
「あの人知ってます! 確か、小判ザメとか呼ばれていた人です!!」
「それだけじゃない...他のヤツ等も、元々は俺達の仲間だ。」
「!!」
隣から聞こえた絞り出すような声に、思わず視線を向けた高森の見たものは、顎を隠す包帯から血を滲ませる皇金の横顔だった。
皇金だけではない。 当たり前だが、他の者達も見るからに殺気よりも怒気を強く発散させている。
エデンマルキーニの第二陣。
それは、
「鳳仙圭の兄ちゃんが言ってたんだけどー、」
、
「うおおおおおおおーーーーっ!!」
誰ともない、全員が同じ雄たけびを上げた陸刀家のヒットマン達が、マルキーニに向けて走り出す。
「...でも、可哀相じゃない? 価値が無いなんてさ。 だから、このお友達とは、一緒に戦う練習をしたんだーっ。」
「だから、他お友達よりも、ずっと私の言う事を聞いてくれるんだよーっ!」