激しすぎる性行為も終わり、肩でしていた息も落ち着いた頃、その音は聞こえた。
「玄関の方からですわね。」
殺し屋の顔に戻ったエデン母が呟く。
その通り、この部屋から近い裏口ではなく、玄関の方から聞こえた大音響。
股間から一物を抜き取り立ち上がる。
玄関から響いた大音響が何なのかは、容易に想像出来た。 かつて手を合わせた強敵が、とうとう乗り込んで来たのである。
「そんなに念入りには、準備出来そうにありませんわね。」
裸の自分を眺めて呟いたエデン母は、部屋に添え付けられたテレビの側まで歩いて行き、そのままスイッチを入れた。
「おかーさん? テレビなんか見るの?」
好奇心旺盛のマルキーニが、怒られるの覚悟でカーテンの裏から出て来た。 しかし、殺し屋に戻ったエデン母が、覗きなんかで怒るはずもない。
何時もの微笑を浮かべて、テレビ画面に見入っている。
「この屋敷は、セキュリティーに優れていてね。 各所に仕掛けられたカメラの映像が、どの部屋のテレビからでも見れるようになっているのよ...音声付きでね。」
側に寄ってきたマルキーニも、テレビ画面を見つめる。
「ねー、あの人達だーれ?」