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クレイモア

屑男 撲滅抹殺委員会!

−前に歩く−

「...あ、」

べちゅ、

「命」

「うぁっ」

 自分の名前が呼ばれたのが引き金となり、その場から逃げだそうとする命。 しかし、立ち上がる前に足を縺れさせ、自分の愛液の水溜まりの中に顔から突っ込んだ。

「ええ!?」

 濡れた廊下を睨み付けて憤る命だったが、足か縺れたのは、愛液で滑ったからではない。

 抜けてしまった腰は、まったく回復しておらず、命の両足は力が入らなかったのだ。

「な、何ょ...」

 何に対しての言葉なのか、命自身も解らなかったが、兎に角この場から逃れようと四つんばいのまま、両足を引きずるようにして廊下を進んだ。

 この後におよんでも、まだ股間からは愛液が流れ続け、命のたどった場所には濡れた後が筋となって続いていた。

 まるで、ナメクジのようだと自虐的な事を思いながら、それでも自室に逃げ込もうと這いずって行く。

「くそっ!」

 歯を噛み締め、はき捨てるが、その目には涙が溢れていた。

 ショックの為に我に帰った命は、混乱する事もなく、今何が起こったのか、しっかりと理解していた。

 最愛の男である皆月京次が、別の女を夢中になって抱き、

 その女が男の腕の中で幸せの絶頂を味わっている時に、

 自分はそんな様子を眺めながら、一人おこぼれを貰って喜んでいた。

 そして、女と、何より最愛の男にそんな浅ましい姿を見られてしまった自分。

そして、その二人から、地べたを這いずり、逃げなければならない自分。

「くそっ!!」


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