何かを思い付いたような素振りを見せた命が、無言で体を起こした。
「...え?何?」
「ゴメン、ちょっとトイレ。」
「あ...」
何か言おうとしたタケ子の唇に、命が軽くチュッと音を立ててキスをした。
「私が帰ってくるまで、バイブ抜いたりしたらダメだよ?」
タケ子は、ウットリしながら小さく肯いた。
タケ子はアナルなど素人なので、まったく快感は得られなかったものの、膣の方は、丹念な命の愛撫により、痛みより快感の方が若干上回るようになっていた。
「タケ子、私に処女貰って欲しい?」
「あげる...貰って。」
「じゃあ、ちゃんとお願いしてみて?」
「...私の処女を、...どうか貰って下さい。」
「うーん、また今度ね。」
「いゃぁ...お願いだから...」
心身共に服従し虜となったタケ子がこの通りなので、何時でも処女膜など破れるのだが、元々意地悪したい命の事、せがまれればせがまれる程、その気が失せた。
立ち上がった命が、部屋の壁に掛かっている時計に目を向ける。
闇の中見える時計の針は、長針短針とも、ほぼ真上を差していた。
「結構やってたんだ。」
命は、タケ子を無理矢理イカせた後、延々と愛撫を続けた。
時間にして四時間近く。 タケ子が何と言おうと命は、絶え間無く愛撫を続けた。
両手の指でも足りない回数の絶頂を迎えさせられたタケ子は、気力も体力も根こそぎ奪い取られ、埋められたバイブに、反応すら出来なくなっていた。
闇夜の空に視線をさまよわせ、パクパクと金魚の様に口を動かしている。
そんなタケ子の様子を見続けながら、部屋を出た命は、静かにドアを閉める。 夜の廊下は、今までいた部屋よりも遥かに暗かった。
「タケ子とエッチするのは楽しいんだけど...相手がタケ子だと、私一回もイった事ないんだよね。」
軽く胸と股間を触りながら呟いた命は、トイレでは無く、皆月京次が居る居間に向けて歩き出す。
「...鬼嫁詩女、さすがにもう帰ったよね。」
命は、自分がタケ子にした愛撫を、そのまま京次にしてもらう事を想像しながら、足を忍ばせ廊下を進んだ。
優しく抱かれ、胸や股間を揉まれ舐められ、最後に包まれるように抱かれながら、京次のモノを自分の中に入れてもらう。
そにな事を想像するだけで、股間は熱くなり、愛液が滴れてくる。
『最悪、久しぶりにキスはしよう。 後は、体をパパに擦り付けて快感を得ればいい。』そんな事を考えて居間までたどり着いた命は、襖に手を掛ける。
しかし、その襖の向こう側から、物音が聞こえた気がして、動きを止めた。
「...?」
耳を澄ますと、ズッ、ズッという畳のすれる音が聞こえてくる。
そして、押し殺しながらの女の喘ぎと、猛獣を思わせる男の荒い息。
「まさか...」
命は、震える手で襖を少しだけ開け、中を覗き込んだ。
ま