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屑男 撲滅委員会!

−ブラック・アイズ−

「命、私がどれくらい傷ついているか、分かってくれるよね?」 耳もとで囁き聞こえるタケ子の声。

 それは勿論、分かっている。 だからこそ、太郎を破壊するのに一辺の迷いも持たなかったのだ。

 命が、コクコクと肯くと、命を抱きしめるタケ子の腕に、少しだけ力がこもった。

「命、私の事慰めてほしいの。いいかな?」

「いい、けど何すればいいの?」

 自分の欲求が今にも溢れそうで、それを力ずくで押さえながらのタケ子の頼みを、命は、特に考えもせずに答えている。

 だが、命がこんな事に慣れていないのは、タケ子にしてみれば想像通りだ。

「命は、何もしなくていいの。 命の受けた傷を私に癒させてくれれば、私はそれだけで満足だから。」

「それじゃ悪いよ。 私もちゃんとお返しするから。でも何時、何をするの?」

 まるで、下校の時に、買い食いでもするかの様な命の口調。 タケ子は思わず笑ってしまう。

「今、ここで、」

 タケ子の唇が、命の耳に触れた。

「嫌だったら、言ってくれてもいいからね?」

 タケ子の、その言葉は吐息となって命の耳に吹きかけられ、その瞬間、命は全身を震わせた。

 命とて、自慰行為はした事はある。 しかし、一人での行為の中で、ワザワザ自分の耳を責めるやつもいないだろう。

 悲鳴を上げる前に、タケ子は命の耳を舐め上げる。 息を吹きかけられるのも、舐められるのも、耳を責められるという行為そのものが、命にとって初めての経験だった。

 吐息交じりの息が耳に当たる音と、びちゃびちゃとタケ子の唾液が耳に塗りたくられる音が、 責められる場所が場所だけに、嫌でも聞こえて来る。

 堪えられずに顔を背けると、逃げた場所に、タケ子の指が待ち構えていた。

 結果、左右の耳を、両方一度に責め立てられる。

 

それが非常に気持ちいい。

 タケ子の予想外の行動と、以外な気持ちよさの為、少しの間されるがままになっていた命だったが、流石に我に帰って声を上げる。

「ちょっと、タケ子何するの...」

 本来なら、その後『嫌、やめて。』と続くはずだったが、それを言わす前にタケ子は次の行動を取っていた。

 タケ子の手が、体操服の上から命の胸を包み込むように揉み始める。 テンポよく命の呼吸に合わせた手の動きは、命が自分で揉むよりも遥かに上手だ。

「ぁっ...」 

”嫌だったら、言ってくれてもいいからね?”

ただし、イヤだと言う時間を与える気など、更々無い。

 体操服だけでブラジャーを付けていない命の胸は、しっかり山の形を作り、突起の場所がどこにあるかも、はっきり分かる。

 タケ子は、その突起を摘まんで、丸めるように動かす。

 指に伝わるコリコリとした感触。 その感触は、そのまま命の快感に変換された。

「うあっ!」 

 とうとう、命が声を上げた。

 『どうして、タケ子こんなに上手なの?』 それを言葉にしたかったのだが、口を開けて出て来たのは喘ぎ声だったのだ。

 命の喘ぎを聞いたタケ子は、次の責めに移る。

 右手で、乳首を責め続けながらタケ子は自分の体を下へとずらし、もう片方の乳首を、体操服の上から口で咥えた。

 赤ちゃんがおっぱいを吸う様に唇を使いながら、其の実、歯と舌はちゃんと乳首を刺激している。

「あっ、あぁっあぁ」 連続で、命の喘ぎ声が出始めた。

 命の体を弄り、その気になり始めた命を目の当たりにして、当然タケ子の気持ちも高ぶる。

 命を裸にして、全部見たいという欲求が沸いて来たが、それは何とか押さえつける。 場所が場所なので、何時誰が現れるか分かったものではない。 すぐに誤魔化せる姿でないと危険だ。

 裸になって肌を合わせたいのは勿論だが、それは今回でなくても良い。 今回は、命をその気にさせて、次を約束させるのが重要。

 タケ子は右手を体操服の中に入れて、直接胸を触る。

「あっ」

 命の声が一段大きくなった。 感じたからと言うよりも、直接肌を触るタケ子の大胆な行動に驚いたからだ。

 しかし、その声もあっさりと喘ぎに変化する。 当然、直接地肌を触られるのは、服の上からより遥かに感じる。

 始め、マッサージ気分で夢見ごこちだった命も、今では快感に堪える為に両手両足をせわしなく動かし、意味もなく力を入れたりしている。 息を止め、一旦力んで快感を堪えようとするが、結局負けて力の抜けた体を震わせ声を上げる。

 快感を堪えようとする、典型的な女の動き。

「あぅ!はぁっはぁっ!ああっ!!あああ!!!」

 タケ子の責めに、とうとう命が自ら全身の力を抜いた。 そして、望んで大きな喘ぎ声を上げる。

 ここまで来て気付いたのだ。

快感に堪える方法は、せいぜい大きな声を上げて快感を発散するぐらいだと。

 タケ子の口と両手が、命の胸を集中して責め上げる。

 触り初めより、遥かに柔らかくなった命の胸は、熱を帯びて汗が滲む。

命は、タケ子に責められるのを、完全に受け入れていた。

 散々両胸を、 揉みしだかれ、舐め上げられていると言うのに、自分の両腕をタケ子の邪魔にならない所に置いて動かさないのが、その証拠。

 タケ子はタケ子で、あふれ出た自分の愛液が、スカートをびちゃびちゃに濡らし、足を伝い床に溜まっている。  ノーパンなので、塞き止める物がなく、溢れた液体はそのまま外に流れ出て行く。

 歯を食いしばり、命を裸にして全てを奪いたい、という欲求に耐える。

 ここまで来ると、それは拷問に近い。 実際、命よりもタケ子の方が耐えられなくなって来ている。

 このまま我慢しながら命を責め続けたら、タケ子の方が狂ってしまう。

「命っ早くイッてよ!!」

「!!」

「!!嫌!!やめて!!!」

 命は処女膜を破られるのを恐れて、一瞬で我に帰り、哀願するように声を上げながら、だらしなく開いていた股を閉じる。

 しかし、タケ子の細い指を、股を閉じた所で挟めるはずもなく、ワレメに押し当てた中指は、釣り針の様に曲がり、第二関節から先が命の中入り込む。

 柔らかく、暖かく、湿った命の膣。 それに包まれるタケ子の中指は、命の処女膜を触っていた。

 よく花びらと称される、ヒダヒダの処女膜。 この命の処女膜を触った事のある人間など、現在、この世にタケ子しかいない。 そして、今ぶち破れば、未来永劫、命の処女膜はタケ子だけの物だ。

「お願いっ、それはやめて!! それはパパに上げるの!! 私の夢なの!!!」

 溢れ出した涙目でタケ子を見つめる。 タケ子もギリギリの精神状態で動きを止める。

 頭の中で囁く欲望の声が、『奪え、モノにしろ』と絶えず聞こえる。

 タケ子は頭の中で響く声を消すために頭を強く振るが、やはりその声は消えない。

 たしかに、命の純潔をタケ子が欲しているのは事実だが、嫌がる命を力ずくでモノにするのは本意ではないはずだ。

 そもそも、タケ子自身の純潔を守ってくれたのは、この雪之絵 命ではないのか?

 だが、それでも頭の中の声は消えず、進むか止まるかの二者択一を決め兼ねた。

「命、」

「キス、してくれたら、やめる...」

 命は一片の迷いもなく、タケ子の唇に自分の唇を押し当てた。

 貪るでもなく、舌を使うでもない。 ただの”口付け”。

 だが、これだけでもタケ子には充分だった。

 先ほど眠っている間にファーストキスを既にタケ子に奪われた事など、命は知らない。

 命にとって、キスは今でも特別である。

 パパに上げる大切なものの一つ。 それほど大切にしているものを、命自身が私にくれた。

 たしかに、それを望んだのはタケ子自身だが、ここまで躊躇なく行動したという事は、決して処女膜を破られる恐怖に負けただけとは思えない。

 命自身がファーストキスの相手にタケ子を選んだと言う事。

 寝ている命の唇を貪った時よりも、今まで命の体を責めた事よりも、比べ物にならない快感に身を支配された。

 全身を貫き走り回るその快感は、タケ子が意識を保つ事を許さなかった。


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