クレイモア SSS

屑男・撲滅委員会!

「パパーっ、もう何で一人で入るのー?お風呂なら私も呼んでよーっ。」

 行動、表情、そして言葉の全てを使って甘えて来る、雪之絵 命( ゆきのえ みこと )に対し、俺は少しだけ冷めた言葉で返す。

「おいおい、普通は命ぐらいの歳になったら一人で入るモンだぞ?」

「パパ、命の事キライ?」「ぶっ!」

「そっそんなワケないだろーーっ!?」

「そうだよねぇ?パパが私の事嫌いな訳ないよねぇー?」

「もーっパパったら、この歳になってまで、私と一緒にお風呂だなんてっ、エッチー。」

 まるで、回転しているコインだ。 裏を出したと思ったら、もう元に戻った。

 ...雪之絵 命(ゆきのえ みこと) ええ、俺自身と、天敵、雪之絵 真紀の娘であります。

 俺と、雪之絵 命は、今から四年ほど前から、二人っきりで一緒に暮らしています。

なんでやねん。

 俺と、雪之絵 真紀の一連の事件を知っている方々なら、きっとそう思われるでしょう。

 ええ、まったく、その通りです。 俺もそう思います。

 本当の所、俺にも何がなんだか判らんのです。

実際問題、俺自身、何も分からないのです。

 今から四年前、

 俺が仕事から帰ると、アパートの庭先で、泣きながら女の子が蹲っていました。

「おじいちゃん?」

これが、命との初めての出会いでした。


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