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自身の言葉通り、皇金はその拳の一撃をもって、屍の骨を打ち砕いて行く。
以前、学校の教室で皇金に敗れて以来、全身全霊を傾けて修行を重ね、確実に強くなった高森夕矢であったが、鬼神のごとく暴れる皇金には、まだまだ自分の力は及ばない。
そして、この皇金に次ぐ強さを持っているのが、この三人。
流石に殺し屋と呼ばれる者達である。
廊下に群れる死体達を、陸刀のヒットマン達は、何の苦もなく倒して行く。 この三人共、高森夕矢と同等、あるいはそれ以上と見て良いだろう。
しかし、この中で一番強いのは、皇金や彼等では無い。
「きみ、高森君と言ったかな?」
「!?」
突然自分の名前を呼ばれた高森夕矢は、驚きを隠さず声を掛けられた方に目を向けると、そこには青い支那服を着た長身の男が立っていた。