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クレイモア

屑男 撲滅抹殺委員会!

−前へ歩く−

「マルキーニは、死にはしませんでした。」

「薬の量から言って、当時のマルニーニが死ななかったのは正に奇跡でした。」

「でも、確率100%の障害は別。」

「心臓が、正確に動かなくなってしまったんですの。」

『エデンの父親は、常にエデンの娘の側にいる。』

「それも当然ですわ。 マルキーニの心臓を正常に動かしているのは、私の旦那様なんですもの。」

「...でも、それも、もう直ぐ終わり。 大怪我のおかげで、私の旦那も、もう長くは無いですからね。」

「そしたら、もう全て終わりですわ。」

「...その心臓って、医者には治せないのか?」

「...ペースメーカーって知ってます?」

 京次は無言で頭を振る。

「心不全という病気に使う小さな機械なんですけど、それを体内に埋めこめば、普通に生きられますわ。」

「だったら、話は簡単じゃねーか?」

「イヤですわ、だから言ったじゃありませんか。」

「私達は大国の組織に狙われているんですのよ? 病院に掛かった途端に私達家族の消息がバレて、直ぐに刺客が現れますわ。」

「別にお前のガキがどうなろうと知った事じゃないがな」

「救う方法があるのに、初めから諦めて行わないなんざ、それが言い訳になるものかよ。」

「アナタは、大国組織の巨大さを知らないから、そんな事が言えるんですわ!!」

「組織と戦って、負けて、捕まって! それで拷問や辱めを受けるぐらいなら、静かに死んで行く方がマシですわ!!」

「だから言い訳せずに、好きにするがいいさ。 でもな、」

レル

「娘を守る為に、たった一人で戦い続けた女を、俺は知っているぜ?」


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