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御解りになられましたか? 皆月 京次さん。
過去、祟りを恐れた呪術士の鳳仙は、雪之絵の娘の中に、悪霊と化した一族の魂を全て封じ込めました。
雪之絵直系の娘は、生きている間に女の子を生み、封じ込められた悪霊は全て、その女の子へと受け継がれます。
娘を産み落とした母親は早くに生命を落とし、その魂は死して尚、祟りの元となる悪霊の供物として、永遠の慰み者とされます。
雪之絵 真紀の母親も、その母親も、さかのぼる事例外なく、祟りを封じられた娘達は、今も悪霊の慰み者として苦しんでいる事でしょう。
でも、死んで供物となるはずだった雪之絵 真紀が生きています。
供物をよこせ、と、悪霊達が騒いでいます。
封じきれなくなった悪霊達が暴れ出すのも時間の問題。
事情を知った雪之絵 真紀の牽制のため、今まで静かに傍観して来た雪之絵、陸刀、鳳仙の三家も、本当に恐ろしいのは祟りであるため、近いうちに行動を起こすでしょう。
現在、悪霊を封じられている雪之絵 命を捕らえ、犯し、子供を生ませた後、供物として捧げるために殺そうとするでしょう。
たしかに、京次さんや雪之絵 真紀なら、命を三家から守れるかもしれません。 でも、それだけではダメなのです。
封じられた悪霊が暴れだした時、それを再び封じる方法は無く、命の魂は侵食され、蝕まれる事でしょう。