り
「コラッ。」
持ちやすい場所に、持ちやすい物があったと思い、捕まえたツインテールの髪の毛。
俺は、そのままヒョイっと持ち上げる。
命の体は軽く、簡単に浮き上がた。
髪の毛に、ぶらり、ぶら下がった状態の命は、激しく手足をばたつかせる。 足が地に着かなければ、攻撃的行動も取れまい。
思わぬ形で、命が俺に言いたい事を言って、俺に怒られ、喧嘩をしたが、本当の親子になるためには良い傾向だと思う。
後は、命の間違いを諭してやれば、きっとベストだ。
今だ激しく手足をばたつかせている命の事を、「まるで耳捕まれたウサギの様だ。」と思いながら、最後の閉めのために説教を開始した。
「命、力ずくは良くないぞ?特に性的な事は、自分相手が男女にかかわらず、それは強姦と一緒だ。」
お?俺、うまい事言えるな。
「俺は、お前が嫌いだから言っているんじゃないぞ?逆だ!!お前より大切な存在など、一つもない!!」
なんか、ノッて来た俺。
「親は自分の子供より大切なものなど、絶対にないんだ。詩女だって、きっと俺と貴時を天秤に掛ければ、貴時を選ぶだろう。 しかし、それでいいんだ!!」
そーいえば、究極の選択とかで、そんなのあったな。
「俺だって、命の事を自分自身よりずっと大切に思っているし....」
「...命?」
...その後、
土砂崩れの様に泣き叫ぶ命に対し、俺はひたすら土下座して謝り続け、
命が、キスしてくんなきゃ許さないとか言うので、
結局、ホッペタにする事で妥協してもらった。
どうやら、本当の親子になるには、まだまだ時間がかかるらしい。
...つーか俺、凄まじくマズイ状況に置かれてるんじゃないか?
おわり、もももも