かってに兄ぃ


不公平 感じませんか? (3)




議長 「という訳で、妹萌え男撲滅委員会(その十八)回会議を始めたいと思います」
兄ぃ 「議長」
議長 「はい、客分の兄ぃ君」
兄ぃ 「何で、(その十八)回会議なんですか? 」
議長 「今現在のところ、それが最新版だからです。(その十九)は、未だご執筆中にていらっしゃいます」
   
あたし 「……確か、自分たちはネタにする気はない、とか言ってなかったですか? この人たち」
謎の女 「そーいえばそーだったわね」
   
議長 「という訳で、意見のある方はどうぞ」
兄ぃ 「議長」
議長 「はい、兄ぃ君」
兄ぃ 「客分の分際で、最初に意見を述べるのも憚られるのですが。出生率1.29を記録した今、兄の絶滅が危惧されています。ここは早急に大家族制を復活させ、兄の絶滅を防がねばなりません」
兄ぃ 「そこで私は、サザエさんをより一層普及させる運動に着手する事を提案します」
あたし 「サザエさんて、もう充分普及してると思うけど」
兄ぃ 「甘いっ! 世の中には、お前のような勘違いをした輩が、まだまだ大勢蠢いているのだ! 」
謎の女 「勘違い? 」
兄ぃ 「はい。思い起こせば、こいつが中一の時の事です。サザエさんちの家族構成について」
あたし 「ちょ、ちょっと止めてよ! 」
兄ぃ 「このような、根本的な勘違いをしていたのです! 」
   
    ● サザエ (おかーさん)
    ● カツオ ( 兄 )
    ● ワカメ ( 妹 )
    ● タラ  ( 弟 )
    ● その他大勢
   
あたし 「ひいいーーーーーーーーーーっ!! 」
議長 「中一にもなって、それは恥ずかしいですねえ」
謎の女 「でも、核家族化で、そういう家族観しか持ってない人も多いみたいだし。大丈夫よ、管理人さんちゃん。死ぬほど恥ずかしいという種類の事じゃないわ」
あたし 「兄ぃのお馬鹿ーーーーっ! こんな衆人環視のうぇぶ上でばらさなくたっていーじゃない! あたし、もう生きてけない! 」
あたし 「尼になりますーーーーーっ!! 」
    うわああああああああああああん!! 泣きながら去って行く。
   
議長 「えーーと……」
兄ぃ 「会議を続けましょう」
謎の女 「大丈夫かしら」
兄ぃ 「あの程度でくたばるよーな、やわな育て方はしていません」
議長 「えー、それでは会議を続けます。ほかに意見は? 」
兄ぃ 「ますめでぃあを充分に利用すべきです。具体的には、男性あいどるは全員が兄。すぽーつも兄にすぽっとを当て、そして、兄をてーまとした番組で、ごーるでんたいむを独占するのです。」
兄ぃ 「朝どらも兄、昼めろも兄、火曜さすぺんす劇場も兄、ばらえてぃも兄。そして勿論、変身ひーろーも、正体は必ず兄でなくてはなりません。宇宙鉄人キョーダインは、『 兄ダイン 』と表記すべきですよ! 」
兄ぃ 「更に、松竹は、『 男はつらいよ 』の、さくせすすとーりー版を製作すべきです! 兄が頑張って成功し、おじちゃんおばちゃんや妹夫婦に楽をさせてやる、涙の感動巨編ですよ」
議長 「す、素晴らしい! 」
謎の女 「売れないと思うけどね」
あたし 「そーよね、寅さんは、失敗して失恋するからこそ人気あるんだもんね」
謎の女 「あら、管理人さんちゃん。尼になるんじゃなかったの? 」
あたし 「いえまあ、もろもろのじじょーが……ごにょごにょ……」
   
議長 「えー、更に意見は……」
兄ぃ 「更に、世間にあぴーるする為、純血種の兄、最強の兄を育成し、世に送り出すべきです!! 」
あたし 「純血種の兄って……」
議長 「具体的にどのように? 」
兄ぃ 「競走馬に倣うのです。優れた兄と優れた兄を交配する事により、より優れた純血種の兄を産出、育成する事が出来るはずです! 」
あたし 「あ、兄ぃ、そんなめちゃめちゃな……」
兄ぃ 「何を言う。朱鷺のようになってからでは遅いのだ」
あたし 「でも、兄と兄をって、いせーいなくてどーやって……」
兄ぃ 「かぐやちゃんに出来た事だ。兄に出来ない訳がない」
あたし 「………」
議長 「素晴らしい! 素晴らしい確信に満ちた意見です」
あたし 「………」
謎の女 「いつもの暴走ぱたーんが、始まったようね」
あたし 「もはや、何も言えません」
   
議長 「それでは、意見も出尽くしたようですので、このへんで……」
兄ぃ 「議長」
議長 「はい、兄ぃ相談役くん」
あたし 「いつの間にか相談役になってる!? 」
兄ぃ 「大衆とは、どうしようもなく愚かな者たちです。飴を取り上げた場合、すぐに新たな飴をあてがわなければ簡単に寝返ってしまうのは、歴史が何度も証明しています」
兄ぃ 「そこで考えておかねばならないのが、妹萌えを奪われた大衆に、どんな新たな萌えをあてがうか、という問題なのです」
議長 「なる程、確かにそれは、考慮すべき重要な点ですね。意見のある方は? 」
会員 「母親萌えしかないでしょう。もしくは義母萌え」
会員 「いや、ここは対抗の意味からいっても、姉萌えが……」
会員 「叔母萌え! もしくは伯母萌えで行くべきです! 」
会員 「いやいや、姪でしょう。姪しかありませんよ! 」
会員 「いえいえ、孫娘です。年端もいかぬ孫娘ですよ」
会員 「むしろ、意表を突いて、おばーちゃん萌えとゆー路線では」
   
あたし 「と、突然、なんかえらく紛糾してきましたね……」
謎の女 「多国籍軍の辛い所ね、一度足並みが乱れると致命的なのよ。でもまあ、各自のりびどーの根幹に直接関わって来る問題だしね、そりゃあ、思い込みも強いし仕方ないでしょ」
あたし 「それより、何げに近親者に集中してるよーな気が……」
   
兄ぃ 「皆さん、目を覚まして下さい! 我々の当初の目的を忘れてはなりません! 」
兄ぃ 「兄の復権。この目的を忘れてはいけません。確かに、おばーちゃん萌えも魅力的ですけど、それでは、おばーちゃんが妹に成り代わるだけで、兄の復権はいつまでも達成出来ないのです」
   
あたし 「おばーちゃん萌えが、魅力なんだ………」
謎の女 「おにいさんて、そーゆー趣味だったのね」
   
兄ぃ 「そこで、私はここに『 兄萌え 』を提唱します」
会員 「おお、確かにそうだ」
会員 「我々が浅はかだった。兄ぃ相談役のいう通りだ」
会員 「今こそ、兄萌えを世間に広めるべきだ」
会員 「兄萌えに市民権を! 」
   
議長 「それでは、意見もまとまったようですので、兄ぃ相談役をいべんともでるに、兄ぃ萌えの旗揚げきゃんぺーんを行いましょう」
会員 「「 おーーーー!! 」」
兄ぃ 「ちょ、ちょっと待って下さいよ。なんで、ボクがもでる……」
議長 「言い出しっぺでしょ? 」
会員 「それっ、思いっ切り着飾らせろ! 」
    わらわらわらっ。
   
あたし 「なんか、話が変な方向に暴走して行ってるような……」
謎の女 「でも、しょーがないわね。言い出しっぺなんだから」
   
会員 「出来ました! 」
   
   兄ぃ七変化
    ●  ごすろり兄ぃ
    ●  めいど兄ぃ
    ●  ばにーさん兄ぃ
    ●  すくーるみずぎ兄ぃ
    ●  なーすさん兄ぃ
    ●  えぷろん兄ぃ
    ●  ねこみみ兄ぃ
    ごめんなさい。いずれ兄ぃが、いらすと書くそーです。
   
議長 「おおっ、素晴らしい! 」
会員 「これなら、一般受け間違いなし! 」
会員 「よーし、街に繰り出すぞ! 兄ぃ萌え旗揚げきゃんぺーんだ!! 」
   
あたし 「なんだか、おかしな事になって来ましたね」
謎の女 「まー、この時点で落ちは見えちゃったけどね」
   
市民 「おっ、あれは何だ? 」
市民 「兄ぃ萌えだってさ」
変な人 「か、可愛い……(はあと)」
○も男 「い、いかす(はあと)」
ほ○男 「た、堪らん、はあはあ……(はあと)」
   
     じりっ、じりっ。
   
やお○ 「もう我慢出来ん(はあと)! 」
や○い 「兄ぃ萌え最高(はあと)! 」
○おい 「萌え〜〜〜(はあと)! 」
   
     がばあっ!!
   
兄ぃ 「なっ、何だ何だ!? 」
○も男 「素敵だ、兄ぃ(はあと)! 」
ほ○男 「舐めさせて(はあと)! 」
やお○ 「しゃぶらせて(はあと)! 」
や○い 「ボクのものだ、えーえんにボクのものだ(はあと)! 」
○おい 「兄ぃ萌え最高〜〜〜(はあと)! 」
兄ぃ 「たっ、助けてくれーーーーーーー!!」
    揉みくちゃにされる兄ぃ。はーとまーくきすまーく乱舞。
   
あたし 「ひ、悲惨な事になりましたね……」
謎の女 「そーね、でもここまでやっちゃったんだもの。自業自得でしょ」
謎の女 「皆さんも、危険だから、兄ぃ萌えは程々にね」
   
    兄ぃの「助けてくれーー」が、段々と遠ざかっていく……。
   
   
   
謎の女 「さて、ここまで読んでくれた貴女に、最後に問題です」
謎の女 「尼寺に行ったはずの管理人さんちゃんが、帰って来てましたけど、その理由は何かしら? 以下の中から考えてね」
    ●  言ってみただけ
    ●  粗食に耐えきれなかった
    ●  れずのそーくつだった
    ●  えすえむなおねーさまのそーくつだった
    ●  実は、どしよーもないぶらこん
   
   

終わり
文責・兄ぃ