つ「馬鹿か!!」
京次の言うように、今の攻撃が不発に終わったのは、完全に京次側の問題だった。
万が一にも、手加減の度合いを間違えて、命を傷付けてはいけない。 その意識が、必要以上に威力を削減させてしまったのだ。
「くっ」
京次は急いで自分が負ったダメージを探る。
成人男子の体を容易く真っ二つに出来る黒い瞳の一撃。しかし、京次の鍛えられた強靭な体は、それに耐えた。
アバラは数本折られているが、それでも戦えない程のダメージではない。
「よし!!」