クレイモア SSS

屑男・撲滅委員会!

ママは、生きてる。

 いえ、希望的観測とか、約束を信じているとか、そうじゃなくて。

 ちゃんと根拠があって言っている。 ママは生きてる、と。

 あの時、暴漢達に襲われそうになった時、その暴漢達が言っていた事を私は、はっきり覚えている。

『ターゲット、こいつらで間違いないな?』

 そう、つまり、あいつらは、ママと私の生命を奪う事が目的だった。

 殺しを依頼したのが何者なのか、その理由は何なのか、それは半分く゛らいしか解らないけど。

とにかく私は、

今現在も狙われている。

 それなのに、パパの所にやって来て以来、ほんの少しも不穏な動きはない。

 もう狙われていない、なんて都合の良い考えは、とても持てない。

 ならば答えは一つ、

 私を狙う者達を、ママが隠れた場所で、牽制しているのだ。

 だから、自信を持って言える。

ママは、生きてる、と。 

パパも私が狙われている事を、なんとなく察知しているらしく、いつもさり気なく守ってくれている。

 パパに迷惑かけたくなくて、あの時の事は一言も言っていないのに。

 

私は、表からはパパに、

裏からはママに守られて、毎日を生きている。

 ママ、あの時の私、邪魔だったよね。

 だから、強くなるよ。

 強くなって、強くなって、ママの背中守れるぐらい強くなったら、

また、一緒に暮そうね。

おわり、もみみ


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